日露戦争直後の日本。

欧米列強と肩を並べるため、女性にも教育の場が与えられてきた時代。

それでもまだまだ、女性の立場は低いものでした。

東京では平塚雷鳥や与謝野晶子らが「新しい女性」と呼ばれ取り沙汰される中、
そんな喧噪とはほど遠い田舎町の、とある女子師範学校。



そこで起きた、ある小さな事件。



歴史の1ページから見れば塵にも等しいその事件は、
一体彼女たちの中に何を残したのか。



「知るって、知らないよりいいのよ、たぶん、そうなの……」
(劇中、延ぶの台詞より)



将来の不安や悩みもなく、輝きと笑顔に満ちあふれていた学生時代。

けれどあの時代だからこそ、感じられたものがある。


喜び、悲しみ、怒り、嫉妬、友情、愛情、反抗、圧迫、そして恋。


学生時代に感じることは、今も昔も、何も変わっていないのかもしれません。


東北大学学友会演劇部が贈る、明治女学生物語。